車椅子シーティング

高齢者に配慮された車椅子

高齢者に配慮された車椅子は生活の中での使用目的を明確にすることが重要となってきます。そのうえで高齢者の場合は車椅子の椅子機能を考えることが大切です。車いすは、自立的に使用するのか、介助的に使用するのか、または、車として使うのか、椅子として使用するのか、配慮する必要が出てきます。
また、高齢やの使用する車椅子は、①身体寸法②移乗方法③座位姿勢④操作方法に配慮されていることが重要となってきます。

レディーメードの車椅子

一般の普通型車椅子、介護用車いす(駆動輪が小さいタイプ)、背の身が傾くリクライニング車椅子を示します。または、既製品の車椅子は短期的使用は問題がないのですが、長期使用には車椅子各部の長さや角度がかえられる事が出来ないため、適していません。特にクッションの厚さの対応として、アームサポートの高さが変えられない点が特に問題となってきます。

モジュラー車椅子

モジュラー型車椅子

モジュラー車椅子とは車椅子の各部品を多元化しておき、これらの部品を目的によって選択し、調節し組み立てられる車椅子を示します。
簡易モジュラー車椅子とは、モジュラー車椅子の特徴として下腿フレームのスイングウェイ、アームサポートの簡易着脱、肘かけ、アームサポートの高さなど、一部調整機能にある車椅子を示します。介護保険開始に伴いモジュラー型車椅子もレンタルされるようになっています。シーティングに配慮されたモジュラー車いすの導入により、要介護者の自立度を高め、移乗などの介護者の負担を軽減できる事が利点として挙げられ高齢者にもある程度配慮されています。
特に移乗方法への配慮は重要です。利用者が自分で車椅子からベットやトイレの移乗ができることで身の回りの生活は自立することになるからです。そのために、モジュラー型は下腿フレームはスイングウェイやアームサポートの着脱が簡単に行えるようになっています。
また、移乗の介助の負担が軽減されることで介助者の介護疲れを緩和することにも役立ちます。

オーダーメイド

オーダーメイド型

高齢者の体型などは一般と比較すると小柄であったりとかなり変化をきたしています。身体の大きさや身体機能、生活目的に合わせてオーダーメイドで作られる車椅子は高齢者にとって最も配慮されたものであると言えます。一般に身体障害者手帳を持っている障害者が更生相談所で判定を受けてる作る車椅子となっています。介護保険開始前は、高齢者でも身体障害者手帳の1,2級があれば作ることは可能であったのですが、介護保険開始後は困難な状況となっています。理由は身体障害者福祉法では、介護保険が優先されるために、オーダーメイドで作ることが難しくなったということです。しかし、本来ならば介護保険の既製品の車椅子が合わない場合ならオーダーメイドのものが制作できなければいけません。

特殊車椅子

自動車シートを車椅子に載せたもので、座席も小さめに出来ているものです。この使用結果は臀部の痛みの軽減や身体傾きの減少、座位時間の延長が挙げられますが、介助での操作性に難点があります。身体の傾きへの効果を上げていますが、本装置は側方支持はないので、リクライニング機構が、軽度の身体傾きをもつものに有効であると考えられます。

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