車椅子シーティング

褥瘡と車椅子シーティング

褥瘡と車椅子シーティングの関係

褥瘡と車椅子シーティングは非常に関係性が深いと言えます。それは、車椅子を使用する人は基本的に自発的な動きが出来ない人が多いからです。通常はどこか痛い部分があれば、その箇所を避けるように体を動かします。そうすることで褥瘡が起きません。しかし、自ら体を動かすことが出来ない人はどうでしょうか。常にそこに悪い刺激が加わり続けます。その結果として褥瘡に発展します。ここでは、褥瘡と車椅子の関係性をより詳しく説明していきます。

褥瘡とは?

聞き慣れた言葉に床擦れがあると思います。これは同義語だとお考えください!床ずれはどのような原因で生じるのでしょうか?その原因を知ることで車椅子シーティングに結びつく部分も出てきます。
簡単に説明すると、褥瘡は、同じ部分に圧力がずっと加わっている状態です。また、これと同時に栄養不足の方になりやすいという点があります。
その他にも原因があります。痩せていて骨が出っ張り接触しやすいという点や、尿失禁・便失禁・多汗などで皮膚が湿っている状態などです。これらの条件がそろうと褥瘡に発展しやすいです。
また、褥瘡に関して除圧間隔と時間についてまとめた記事がありますのでこちらを参照してみてください→除圧間隔と時間

反力と摩擦力

人が車椅子に腰かけている状態を想像してみて下さい!車椅子の背もたれには多少の傾斜がります。よく、イスなどに座っている高齢者の方で、お尻がずり落ちて背もたれにもたれかかっている場面をめにします。車いすにおいても同様の現象が起こります。ずり落ちる際には体に摩擦力が働いています。この摩擦による皮膚と押し出される骨部との間で組織のゆがみが生じ、褥瘡へと進みます。これがせん断による褥瘡発生を促します。このように、身体拘束と床擦れは同一の次元で発生するのです。基本は摩擦を生じさせない力学状態にすることが重要で、頭部、脊柱、骨盤を垂直戦でのアライメントにし、座面に垂直力のゆがみが掛るようにします。これに対応した座位保持では、背支持を倒すとき、座面を上げ、摩擦が働かないようにします。
例えばティルト機構などは有効な手法だと言えます。

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