車椅子シーティング

除圧動作の方法

車椅子上での除圧動作姿勢としては、4つあります。①臀部を垂直に上げる②上体を左右どちらかに倒し、倒した反対側の臀部に隙間を与える③前方へ倒れて臀部が上がるなどがあります。また、特殊な方法として車いすごと後方に倒すティルトがあります。

臀部を垂直に上げる除圧の方法

左右のアームサポートをもって上体を持ち上げる方法と介助者が後方から持ち上げる方法があります。自分で行う場合には上司の十分な筋力が必要であり、こんなんであれば介助者が後方から抱えます。臀部が完全に浮き上がって圧迫を除去できることが、また蒸れなどの温度湿度の上昇を防ぐことができるなど有効であります。しかし、個人でも負担が大きく、また介助者が後方から上体を持ち上げるとき、介助者の背筋に負担をかけ腰痛をおこしやすので注意が必要です。

左右への状態を倒す方法

身体の店頭を防ぎながらアームサポートから左右どちらかの上体を倒して、倒した反対側の臀部を除圧する方法です。また、ベッドに手をつき、倒れる方法もあります。自分で行うにはある程度の上肢筋力やバランスが必要であり、自分でできない場合には、隣に介助者が座って対象者の身体を横方向に倒す動作をすれば良いです。この手法は介助者への負担を減らすことができます。除圧が出来ている確認は持ち上げる臀部下に手が入るか、または接触圧測定器で確認すると良いです。接触圧は低下しますが、必ずしも完全に臀部が浮いていない場合も有り、蒸れなどの対応がしにくいです。また、アームサポートに体幹が当たる場合があるので、注意が必要です。

上体を前方に倒す方法

股関節や脊椎に問題がなければ、上体を前方に倒す手法は臀部、特に仙尾骨や坐骨を除圧するのに適しています。安定していれば自分でアームサポートを持ち、場合によっては自分の大腿部に倒れる手法もあります。安定性がない場合、介護者が前にいて倒れを防ぎながら介助したり、車いすの前に机を起き、そこに上体を倒していく手法があります。車いす以外、例えばトイレでも前方に倒すことで、臀部の除圧が可能となります。

後方に座位姿勢のまま倒す方法

臀部にかかっていた力を座位姿勢ごと後方に倒す(ティルト)ことで力が臀部から背に移り臀部を除圧することができます。これは、介助者により車椅子を後方に倒して、介助者がそれを維持する手法です。

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